シゲブログ ~避役的放浪記~

大学でロシア語を学んでいました。関西、箱根を経て、今は北ドイツで働いています。B2レベルのドイツ語に達するのが目標です

#176 ミスドで大学生活を振り返ろう(7)東北編

 ミスタードーナツについて自分の大学生活を振り返るこの試みもこれで最後。今回はざっくり「東北編」とした。関西のショップには結構行っているけれど、他の地方のミスドにはほとんど行ったことがない。実は長い間、ミスドは関西によくあるもので、他の地域にはあまりないのだと思っていた。この前、東京に行って、池袋駅に3つもミスドがあることを発見して驚いた。いつか東京のミスドも開拓したいけれど、そんな日々は来るのだろうか。
 ミスドについて書いたこのシリーズは今回でとりあえず終わるけれど、いつかまた再開するかもしれない。ちなみにミスドは全国に960店舗あるらしい。閉店したものも含めて27店舗、このブログでは紹介した。それでも全国の3%にも満たない。
 
 
 
イオン米沢ショップ(ショップNo.0855)

 2018年の1月から2月。免許合宿で行った山形県米沢市。とても楽しかった。何人か友達ができて、いまだに連絡を時々取ったりする。本当に時々。頻度は減ってしまった。ちなみに自分がInstagramのアカウントを作ったのもこの免許合宿がきっかけである。「シゲはインスタ持ってないの?」って良く聞かれたから。
 どうなんだろう。今更ながらあの時の自分は勇気もあって、アクティブだったなと思う。相部屋で誰かと2週間。2018年の自分、結構すごい。なんて2022年の自分は思う。とても雪が降った年で、雪国を知らなかった自分は運転するのがとても怖かった。道路の脇に積もった雪で車線が狭くなり、路面上の標識を信じているだけでは事故になりそうな場所だった。「何をしてる飛ばせ!」と言われて、泣きそうになりながら雪道でアクセルを踏み続けたことも何度かある。教官の置賜弁がわからなかったり、ボソボソ喋るのが聞き取れなくて、その都度聞き返し、車内に気まずい空気が流れたこともあった。

 同室になった友達がラーメン好きで、この頃からラーメンを食べるようになった。友達が教えてくれるメンマの話とか、一緒に食べに行った赤湯の辛みそラーメンも、教官に教えてもらって行った中華そばの店も、懐かしい。いつかまた行きたいし、また友達とも会いたいなと思う。(もし読んでいる人がいたらいつでも連絡してね!)
 

shige-taro.hatenablog.com

 

 雪の積もる世界が面白くて、授業や教習のない日は良く歩いていた。歩くのが楽しかった。上杉神社の、雪のせいで誰かわからない石像の数々。猫の足跡。小学校の横を通りながら、雪国で育つ経験は関西で育つ経験とずいぶん違うんだろうなあなどと思ったりした。

 ウォークマンを持って行っていた。この頃よく聴いていたのがジッタリンジン相対性理論。日常なのに非日常の中にあるようなふわふわした感覚。そんな感覚を持ってずっと歩いていた。雪道を歩いていれば靴がびしょ濡れになってしまう気もするが、そんな記憶もないからきっと大丈夫だったのだろう。ナイキの革の靴を履いていた気がする。
 ミスドは、教習所から見て街の反対側にあった。どうせここでもノートを広げて色々書いていたのだろうと思う。あの頃は色々思うことがあって書くことがあった。
 
 
 
郡山駅前ショップ(ショップNo.1949)

 その免許合宿の帰り、郡山を通った。郡山からしか関西に向かう夜行バスはなくて、米沢から福島駅、そして郡山駅。友達が銀山温泉に行かないかと誘ってくれたのに「もうバスのお金を払っているから」と言って断ったのをまだ後悔している。数時間後にラインのグループチャットが動いて友達が雪の中の銀山温泉の写真を送ってくれた。同じ時間に私は郡山市内をぶらぶらして、全く雪のないことに驚いていた。電車に2時間乗っただけでこうも世界が違うなんて。米沢市にいた2週間で雪に慣れてしまっている自分にも驚いた。

開成山公園
 本当に意味もなくただただ西へと歩いて、開成山公園でぶらぶらして、また駅まで引き返した。やることがなくて、駅前でラーメンを食べた後は、ツバメノートのお気に入りのやつを買って駅前をまたぶらぶらしていた。夜行バスの時間は遅かったから、まだ時間が余っていて、結局ミスドに入ることにした。やっぱり銀山温泉に行くべきだっただろうかと考えながらコーヒーを飲み、ノートを書いていた。店内には数人しかいなくて高校生が勉強していた。
 
 時間が来て、駅の東西を結ぶ連絡路を通って駅の西口から東口に行った。郡山駅の東口は、真っ暗で、深夜とはいえまだ明るい西側と比べるとなんだか悲しくなってしまうような光景だった。雪が降ってきて、これならばもう少し長い間ミスドの暖かい店内にいればよかったと思った。オレンジ色のナトリウム燈に雪国らしさを感じ、降る雪を見上げながら、仲良くなっても別れないといけないことの悲しさについて考えた。まあでも人生ってこんなもんだよなって思って、夜行バスに乗った。あまり寝れなかった。

ナトリウムランプって世界で一番綺麗なものの一つだと思う
 
 
 
仙台勾当台ショップ(ショップNo.0528)

 何回来たかわからない。仙台に行くたびに来ているような気がするし、一回しか来ていないような気がする。いつも2階のカウンター席で食べる。商店街を歩く人を見下ろしながら。
 ウィキペディアにあるミスタードーナツの記事には「仙台市にあるミスタードーナツの店舗」として、店舗外観の写真がある。少し勾当台のミスドと外観は似ているけれど別の店舗。写真の店舗はもう閉店したらしい。
 今もいるのかはわからないけれど、仙台で学生をしている友達がいて、仙台に行くときはその友達に連絡して良く会った。彼の部屋で飲んだアルコールの味とか、話したこととか、まだうっすら覚えている。でもいずれ忘れるだろう。悲しい。
 最後に仙台に行ったのは去年の10月。その前は2022年の3月。すぐにでも仙台には行きたいけれど、友達がまだそこにいるか定かではないし、それに今はお金がない。
 仙台の思い出は本当にキリがない。駅東側にいい中古書店があったり定禅寺通りのけやきが綺麗だったり。勾当台公園の近くには美香園という広東料理のお店があって、わざわざ有名らしい麻婆焼きそばを食べに行ったこともある。牛タンとかずんだ餅とかではなくて、麻婆焼きそばを選んだのは、普通に尖っていたのだと思う。他とは違うことがしたかったんだろう。一応、ゲストハウスの人に訊いて手頃なお店に行って牛タンを食べたこともあるし、駅構内にあるハチでナポリタンも食べたことはある。ハチのナポリタン、時々サンドウィッチマンがテレビで紹介するお店。


絶対に美味しいので迷ったら食べるべき

定禅寺通り

せんだいメディアテーク
 2020年の3月。栗原市に向かう前に仙台を歩いた。見つけたミスドに入って時間を潰して、待ち合わせた友達とハチで食べた。悠長にコーヒーを飲むつもりが、予定より早く友達が用意してくれて、急いで店を出た気がする。この頃からミスドはプラスチックのストローを廃止しようとしていて、そういった「お知らせ」をレジで渡されたように思う。ああ仙台。また行きたいなあ。
 
 
〈あとがき〉
とりあえずミスドについて大学生活を振り返る企画はこれでおしまいにします。「こんな企画をやってほしい!」といったご要望があればコメント欄に書いてください。
なんか、お腹空いてきましたね。
 
 
【今日の音楽】
 
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