シゲブログ ~避役的放浪記~

大学でロシア語を学んでいました。関西、箱根を経て、今は北ドイツで働いています。B2レベルのドイツ語に達するのが目標です

#199 沖縄4日目。北へ

 北へ走っている。海岸沿いの国道を北へ北へ。
 どこを走っても何を歌っても運転席には自分一人。遠慮することはないから、さあ歌って踊ろう。スピッツくるり、ラッキーオールドサン。思いつく歌は全部歌っていく。

乗ったレンタカー
 青い車が走っていたらスピッツの「青い車」を。「ロビンソン」も歌おう。自分がそうだと思えばそこにはいつも新しい季節があるから。旅に出る理由について考えながらくるりの「ハイウェイ」を歌い、海岸線が見えたらラッキーオールドサンの「ミッドナイトバス」を歌う。
 
 光が差していて、街の切間から見える海は綺麗。アメリカ軍の基地があってそこにある広い敷地も時々ある芝生も綺麗。なんだか関西と沖縄では光の差し方が違うように思う。より大気がクリアで、景色の透明度が高いような感じ。土地によって光が違うのはどうしてなんだろう。不思議だ。光線の違いについて考える時、フランスの画家が移り住んだ南仏のことも時々思う。いつか行きたいな。

すっかり夏の光
 今日は早起き。別に昨日早く寝たわけではなくて、ただ起きないといけないと思えばちゃんと起きれた。偉い。昨日、首里城から海まで歩いた後、ゲストハウスに戻ってレンタカーを予約した。3泊4日にした。4日間ゆっくり回って、最後はまた那覇に戻ってこよう。

THE KITCHEN HOSTEL AO
 ゲストハウスの1階にあるカフェで念願の朝ご飯。美味しかった。バックパックを運んでバスに乗る。那覇空港の近く、豊見城市にある名嘉地という場所でバスを降りてレンタカーへ。久しぶりの運転だったけれど、日産のノートは運転しやすかった。速度を5キロ上回ると音が鳴るのは気に入らなかったけれど、駐車しやすかったし、危険なこともなかった。  

閑散期のビーチで一休み

 北谷で休む。海を見て、それから少し歩く。中日ドラゴンズのキャンプ地になっているらしい。この時期の沖縄はJリーグのチームやプロ野球のチームが来ている。韓国の野球チームも来るらしく、週末には中日と練習試合をするそうだ。

スタジアム
 野球場と陸上競技場をぐるりと一周し、高く建つリゾートホテルと、工事中なのかショベルが停まったビーチ。通路を通って波打ち際まで出ると那覇市の方が見えた。ベルが鳴って拍手の音が聞こえた。見ると遠くの方で白い階段を白い服の男女が降りてくる。こんな良い天気の日に結婚式なんてきっと思い出に残るのだろうなと思い、誰かも知らない人たちの人生に少しだけ想いを馳せる。

ユニークなシーサーを探すのが面白い

 沖縄に来た日の肌寒さはもう全くない。数日前とは空気が違う。車に戻ってこれからお昼を食べるか、それとも何も考えずに直進するか迷った。助手席に置いた鞄の中には昨日買った沖縄のお菓子「いちゃがりがり」がある。スルメを衣で包んで硬く揚げたお菓子だ。本当に硬いので噛むのが大変だった。

 近くに有名な謝苅そばという店があるから、そこに行きたい思ったが、時間はなさそうだった。今日は北部まで行ってヤンバルクイナを見るのだ。時間はあまりない。もう車を出そう。

 沖縄の地名をたくさん読む。青い道路標識、白い交差点名。同じ名前の交差点がいくつかあってそれぞれを区別するために砂辺(南)という風にかっこを使っている。首里城から降りてきた坂の下にもそういう交差点があった。
 地名をいくつも読むと、なんとなく読み方がわかってくる。謝苅は「じゃーがる」で北谷は「ちゃたん」と読む。難しい。でも谷を「たん」と読むことがわかれば読谷村が「よみたんそん」と読むのも谷茶が「谷茶」なのもまあ納得はできる。でも、読み方をまるっきり推測できないのもある。例えば、南城市にある「仲村渠」という地名。正解は「なかんだかり」と読むらしいのだけど全く意味がわからない。でもそう読むというのならそう読まないといけない。「渠」という漢字自体、「暗渠」と書く以外で使ったことがない。渠という漢字は、人口の水路、あるいは首領を意味するらしい。ここ10年で一度も書いたことがない気がする。
 理不尽な読み方をするのが「保栄茂」という地名。漢字は3文字なのに読み方は「びん」という2音なのだ。意味がわからないけれど、とても面白い。

 北谷から北部までの間は、ラジオ沖縄を聴いた。ティーサージ・パラダイスという番組がやっていた。「ヒープーさん」と呼ばれるパーソナリティが面白くて、その日からドライブ中によく聴いた。「方言ニュース」というコーナーがあって、沖縄の言葉でニュースが読まれる5分ぐらいの時間がある。知っていそうで知らない絶妙な合間だった。その日のニュースは沖縄尚学センバツに出場することが決まったニュースで、割と意味がわかったのだけど、次の日は難しかった。沖縄本島と離島を結ぶフェリー便はコロナ禍で減便されたらしいのだが、2023年も減便のままだと、観光業が衰退してしまう地域も出るかもしれない、という内容だったと思う。全然意味がわからなくて、高校の時に古文を読んでいる感覚と似てる。

www.rokinawa.co.jp

 北谷から走って2時間と少し。段々車が少なくなる。那覇市と比べてとても運転がしやすい。海も見えたり、山も見えたり。マングローブとかもあるのかな。気になる場所がたくさんあってその度に車を停めたくなる。信号待ちの度に写真を撮る。

 国道58号から外れて山の中の道を走る。西海岸から折れてやんばる国立公園の中へ。カーナビでは30分くらいで着く。ヤンバルクイナの姿が見える場所まで今日は行く。できたら最北端の辺戸岬まで行きたい。時間あるかな。少し厳しそうかな。でも行ってみたいな。

 
 
【今日の音楽】
 
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