シゲブログ ~避役的放浪記~

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#83 地元でプール

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令和元年 816

 ともの家を9時過ぎに出た。外はもう暑かった。通りを歩き出したところで、昨日オアシスで買ったチョコとカラムーチョはほとんど食べないまま出てきたことを思い出した。

  12時までミスドにいた。何冊も本を持ってきていた。昨日の夜にはアンデルセンの『絵のない絵本』を読み終わっていた。三十三夜月が語った話をまとめた本である。設定がアラビアンナイトと似ていた。いくつか良い話があって、いくつかわからないのがあった。

  ミスドでは『頭の中がカユいんだ』を読んだ。中島らもは締め切りに追われて、100パーセントで書いていたわけではないのだと思うけども(違ったらすみません)、そういう気楽に読めるところが良い。先にエッセイを読んでいたからその分楽しく読めた。立花駅出身の彼に会ってみたかった。今彼が生きていたら何を話すのだろう。

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 中島らもの次は森達也を読んだ。中々面白いのだけど日本の現状にがっかりして悲しくなった。読み進めるうちに落ち込んでしまったので、丁度良いところで店を出た。「知ることはつらいことだ」といつか私に言った友人の暗い顔が頭の中に浮かんでいた。最近は知れば知るほどがっかりしてしまう。まわりもそうで、真面目に考えている人ほど鬱になっている気がする。正直者が馬鹿を見る世の中はいやだ。

 大学にバイクを取りに行く途中で後輩のMに会った。今から一人でプールに行くと行ったら複雑な顔をしていた。23歳でまだ2年生をやっているサークルの元先輩にそんなこと言われたら気まずくて仕方がないかも知れない。言わない方がよかった。

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  家で少し食べて、久しぶりに一人でプールに行くのを躊躇したりして、家を出るのが遅くなった。2時半になってようやく家を出た。隣町のプールまでは自転車で10分。ペダルを漕ぎながら、高校の友達がここら辺に住んでいるのを思い出した。彼元気かな。この前SNSで就職が決まったことを言っていた彼は今帰省中らしい。連絡しようかと思ったけどやめた。今はちょっとしんどいや。また今度にしよう。でも今度っていつになるのだろう。

 屋外プールは大人400円、小人200円。屋内だと料金は倍だった。色々とシステムがわからなかった。荷物をプールサイドに置いてもいいことを知らずにわざわざ100円払ってロッカーを使ってしまった。ちょっともったいない。 8月の炎天下、50メートルプールはファミリー層ばかりだった。一人なのは私だけであった。一人でウォーキングをしているおじいさんがいたけれど次に見た時は孫とボールで遊んでいた。 ライフセーバーとして高い椅子に座る人のうちに地元の友達がいたらイヤだなと思った。ほとんどありえないことなのにだいぶ自意識過剰になっていた。ものすごくヘンな気分だった。ぷかぷかと浮いているだけなのもヘンなのでプールの端から端まで歩くことにした。「ぼっち」だということを監視員やグループで来ている小学生に気づかれるのはイヤだったけれど、入った以上は仕方ない。私は一人でぷかぷかと歩いていた。水の中を歩く感覚が気持ちよくて、次第に気まずさが打ち消されていった。 結局2時間近く歩いた。どうせなら距離を数えておこうと思って、1キロを目標にしたのだけれど、意外に時間がかかった。途中、私のところにビーチボールが飛んできたりして、一人であることを思い知らされた。カラフルな空気の塊を弾き返す度に、また彼らと目が合う度に、実体のよくわからない気まずさが顔を出した。

 1時間経つと監視員が笛を吹いて、休憩時間になった。15分間全員プールから上がらないといけないのであった。一人でベンチに座ってぼんやりとしていた。夕方の風に吹かれてもアトピーの肌が乾燥して辛かった。薄い皮がぺりぺりと剥がれた。つらかった。また45分プールを往復し続けた。最後の方になると人が少なくなってきた。今日は平日なのに父親と来ている子供がたくさんいた。まだお盆休みなのだろうか?

 仮に私が子供を作ったとして私は子供とプールに来るだろうかと考えていた。来るだろうと思った。しかし、私のように背の低くて泳げない私は良い父親にはなれないような気がした。息子や娘を肩車してプールを歩いている自分なんて全く想像できない。なんだかなあ。つらいなあ。

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 自転車で私の街に向って走りながら、シャワーを浴びずに市民プールを出たことを後悔した。髪の毛がガサガサで、さわるとみしみしと音がするぐらいだった。そのままコメダに行って本を読んだ。そのうちに閉店になってしまった。

 昨日に引き続き食欲がない。あと、今日ようやく二段階右折をしなかった分の罰金を払った。高かった。

 

 

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