シゲブログ ~避役的放浪記~

些細な出来事、思い出、映画や音楽、フィクションと詩

#63 23歳

f:id:shige_taro:20190702001108j:plain

 〈詩のコーナー〉

23歳

もうなんの感動もないなんて

うそぶいても強がっても

本当はずっと意識していた

 

23歳は大人だと思っていたのに

私はまだまだ子供で

彼らのようなはっきりとした輪郭を持たない

 

それがあなたの魅力。

なんて言われてもピンとこない

また馬鹿にされたと思うだけ

 

欲しいものがなくなって

なりたいものもなくなった

生きている実感さえ薄れてきて

なのに食欲はわく

 

若いといってほめる人

若いからと見下す人

あんたらみたいにゃなりたかないと

それだけは確かに言える

 

分別がつく年齢

自覚持つべき年齢

なんて言われる日々がもうそこに迫る

 

クソ食らえとは思うけど

彼らともうまくやらないといけない

そうしないと死んでしまうから

 

今怖いのはなにも見えないこと

16歳の夏はまだ

いずれわかると思ってた

 

今日23歳になったけれど

未だになにもわからない

糸口さえもつかめない

 

自動車免許をとったとか

コーヒーをブラックで飲めるとか

それなら簡単だけど

でも探しているのはそれじゃない

 

積み上げて来た年月が

私を作ったのはわかるけど

確かなものはどこにもなくて

だから今日もかき集めて残そうとしている

 

 

【ひとこと】

「うそぶく」って「嘯く」って書くんですね。ちゃんと意識して読んだの初めてです。

ちょっとしんどくて昨日も今日も最悪な気分だったんですけど、表現するタイミングなのかなと思って深夜のマクドナルドで書きました。

最近ヒップホップを聴き始めたのですが、やはり自分の想い発信していく人たちってかっこいいですね。自分の言葉をなかなかうまく言えないのでフリースタイルダンジョンとかすごく憧れますね。

 

f:id:shige_taro:20190702001022j:plain

 

〈付録~50年前の高野悦子~〉

 20196月末までの間、ブログの終わりに、高野悦子著『ニ十歳の原点』の文章を引用していました。『ニ十歳の原点』は1969年の1月から6月にわたって書かれた日記なのですが、読んでいて思うことが多々あるので、響いた箇所を少しずつ書き写していましたが、7月になったので一旦今回の投稿で『ニ十歳の原点』は最後にします。

 

六月二十二日

 旅に出よう

 テントとシュラフの入ったザックをしょい

 ポケットには一箱の煙草と笛をもち

 旅に出よう

 

 出発の日は雨がよい

 霧のようにやわらかい春の雨の日がよい

 萌え出でた若芽がしっとりとぬれながら