シゲブログ ~避役的放浪記~

日々の些細な出来事、昔の思い出を書いていきます

#24 墾丁から

 

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 8月20日

 かなり長い時間寝ていた。昨日は風邪気味なのに雨の中を歩いてしまってちょっと疲れていた。筋肉痛がひどかったので寝る前にストレッチをした。起きると汗びっしょりで、でもだいぶ楽になった。

 カウチサーフィンのホストはきっかり10時に部屋から出てきてくれて、私を見送ってくれた。私はやはり今日も慌ててパッキングをした。ホストもやはり最後までドライな人だった。お礼にといってキットカットを渡した。

 今日行くところは墾丁(Kenting)というところである。海があるらしい。あとナショナルパークがあってハイキングもできるみたいだ。滞在していた左管駅からもバスが出ているが、私はお金を両替しに高雄駅の方まで行かなくてはいけない。メトロに乗って高雄駅で降り、銀行まで歩く。昨日とは打って変わって日差しはきつい。汗がダラダラでる。あまりにも汗が出るのでもしかしたら病み上がりなのかもしらない。

 安泰銀行で両替する。調べていた通り手数料を払わなくて済み、少しお得である。手続きはすぐに終わり、私は近くのお店で魯肉飯弁当を食べた。70元だった。弁当形式で食べれるお店はいろんな種類の料理が食べられて野菜もとれるので本当に嬉しい。

 ご飯を食べてから、時間があるのでスマホをいじってこれからの計画を立てたり、SNSを覗いたりした。どうやら日本では金足農業高校が大旋風を巻き起こしているみたいだ。

 

 

  高雄駅前でバス乗り場を探したのだけれど、ひょんなことから乗り合いタクシーに乗ることになってしまった。墾丁に行きたいのだけどどのバスに乗ればいいのか分からない。不安な気持ちで歩いていると、檳榔を噛んでいるおっさんが大声で「ケンチン!ケンチン!」と私の行き先を叫んでいた。てっきりバス会社の客引きだと思った私はどこに行けばバスに乗れるのか聞こうと声をかけた。おっさんは横にとまっている車を指差した。それは乗り合いタクシーだった。値段を聞くと350元。バスは確か340元だからそんなに悪くない。私は乗ることにした。

 不安だったけど、ドライバーの人が私の正確な行き先を聞いてくれてからやっと安心できた。隣の人は私より前の場所で降りるみたいだった。厦門から来ている人で台湾には5日間滞在するみたいだ。前の人はどうも台湾人のカップルみたいで、男の方が英語が話せないドライバーとの通訳をしてくれた。気さくな人で台湾で何をしているのかとか、何日ぐらいいるのかと聞かれた。台南でサマースクールに通っていたというと、授業がどんなんだったかとか、授業料のこととか聞かれた。

 助手席の女の人は全然喋らない人だった。「ユエナンレン」っていう言葉が聞こえた気がしたからベトナム人かもしれない。静かな人だった。

  高雄から屏東に入り、南へ東へとタクシーは進む。途中の東港というところで前のカップルが降りた。私は後列から彼らがいた中列の席に移った。そこで私は寝てしまって気がつくともう墾丁だった。

 


 その建物には私が予約したホテルの名前が確かに書いてあった。ただ予想していたよりもはるかにくたびれた感じの建物だった。しかし昨日クレジットカードで払った値段と、ここ墾丁がリゾート地だということを考えると妥当なのだ。屋上まで階段を上がる時にホテルの人がトランクを運んでくれなかったのもそれは当たり前なのだ。私は少し疲れている。

 部屋には女の人のトランクが開いたまま放ったらかしてあった。ホテルの人は終始無愛想なままで一通り説明をした後下に降りていった。私も荷物を置いて外へ出た。

 

 

 ビーチが広がっていて綺麗だった。昨日とは違って白い砂浜で、人もたくさんいた。靴を履いていたので海にははいれなかった。それでもビーチにいるだけで心がうきうきする。あたりを見渡すと家族連れや友達と来た人が多かった。砂の中に埋められたお父さんや、海に転がり込もうとするバレーボールを夢中で追いかけるあまり転んでしまった人。見たことのある風景が広がっていた。東洋人が多かったけど白人の人も結構いた。近くで結婚式用の写真を撮っている人がいた。

 


 することもないからずっと海を眺めていた。少し疲れてしまったのでセブンイレブンで涼んだ。食堂に入ろうと思ったけどどうも物価が高くていいお店がない。イートインコーナーで明日のハイキングの計画を練った。となりの男は音を出しながらスマホゲームをしていた。30分くらいいたら店員さんが試飲のお茶を出してくれた。レモンの味がしたミルクティーだった。サマースクールで一緒に過ごしていた日本人の友達がうまいうまいと言いながら紅茶を飲んでいたので、いつしか私も台湾の紅茶が美味しいと感じるようになってきた。

 もう一度ビーチを歩いた。プール付きのホテルやら色々あって、やっぱりここはリゾート地らしかった。ホテルへ帰る道にはもう色とりどりの出店が出ていてやはりどれも高かった。沢山の色と高い値段で目がチカチカした。安い食堂で魯肉飯と豆腐を食べて帰った。

 トランクを開けっぱなしにしていた女の人は香港人でとってもフレンドリーな人だった。私は王家衛王菲が好きなのでその話をした。

 


 お風呂に入ってから急につまらなくなった。布団にねっころびながら持ってきた放浪記を読んだ。芙美子が男に会いに因島に行くところだった。パン!パン!と音がなって窓を見ると海岸で花火が上がっていた。けれどももう私は何も感じられなくなっていた。

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