シゲブログ ~避役的放浪記~

些細な出来事、思い出、映画や音楽、フィクションと詩

本、文学

#54 一日目/『みかんの丘』

4月8日(月) 目が覚めて思ったのは「筋肉痛がひどい」ということだった。ふくらはぎは大したことがないけれど、太ももの前、——大腿四頭筋というのだろうか?——そこがとても痛い。昨日はフットサルをした。新大阪まで行って先輩と会い、知らない人に交じって…

#47 芥川龍之介がわからない。(前編)

最近読んだ本。 『蜘蛛の糸・杜子春』新潮文庫 『芥川龍之介の「羅生門」「河童」ほか6編』角川ソフィア文庫 『羅生門・鼻』新潮文庫 『地獄変・偸盗』新潮文庫 貸してもらったままの本の中に4冊も芥川があったので、先月末にようやく読み始めた。本棚にもう…

#45 死人にくちなし

11月14日の夜勤。前々から読みたいと思っていた本を読み切った。読むと夢中で、ほとんど一晩で読んだ。 高野悦子『ニ十歳の原点』。おばあちゃんからもらった本。亡くなる数か月前のある日、おばあちゃんは本棚の中身を捨てる本と捨てない本に分けていた。ご…

#44 「せつない」のありか

『せつない話』という本を読んだ。私の好きな作家、山田詠美が集めた「せつない」短編たちを光文社が1993年に出版したものだ。国内外の作家が書いた14の短編たち。私はそれを先々週の金曜日に天神橋筋商店街で買ってついこないだ読みおわった。吉行淳之介の…

#39 新年。映画と小説と音楽と

2019年の新年を赤の広場で迎えた、と自慢したくて街に繰り出したのだけど赤の広場には入場規制で入れなかった。警察が柵を作った前で動けなくなって、そのまま一時間待って、別にカウントダウンをみんなでするわけでもなかった。ただスマホが新年が来たこと…

#37 青春ごっこ

全部青春ごっこなのよ。彼女はそう言った。小雨が降る夜で時刻は午後8時を数分過ぎていた。とうに閉まったお城の門には屋根があって、私達はそこで雨宿りをしながらお酒を飲んでいた。 漫画でもドラマでも映画でも、ありもしない「青春」を描いて売っている…

#21 ワインズバーグ発ミスド行き

今日はなんとか学校に行けた。でも明日の教科のテスト勉強はどうも終わりそうになくて、昨日から困っている。 単位を落とすわけにもいかないから、ダメもとでいいから勉強をしようと思っていた。早く終わらないかなーと思いながら2限を受けて、まったく授業…

#13 紅鮭漂流記

長い間母親と二人で暮らしていた。私が思うに母の悪いところは二つある。 一つ目は時々現れる突拍子もない一言である。一度、家族全員としゃべっているテーブルで「あげまん」という単語を発したことがあった。びっくりした。みんな唖然としていて、私だけが…

#9言葉の限界 その1

「関西クィア映画祭」というのがある。セクシャルマイノリティに関する映画を上映する映画祭で、「みんなヘンでいいじゃないか」というスタンスでやっているみたいだ。私は行かなかったが、去年の秋にも、11回目の映画祭が大阪と京都で行われた。今年もある…

#2放浪記とブログ

(#1のつづき) 浪人時代も終盤に差し掛かる。夏が終ると瞬く間に秋がすぎた。冬にはいると冬期講習が始まった。冬期講習は授業が毎日あるわけでないので、僕は家に引きこもりがちになった。そうすると早寝早起きのリズムが崩れて勉強時間がすくなくなり、…

#1林芙美子との出会い

#1林芙美子との出会い 林芙美子に出会ったのは浪人時代である。 夏休みどうしても寝れなくて毎晩毎晩ラジオを聴きながら勉強をしていた。勉強をしているといってもそれはもちろん形だけで、結局はぼーっとしたり、あごのところにちょろちょろと顔を出し始…